秋風によせて。
秋風によせて
あなたを想う
かすかな面影も徐々に遠のき
柔らかな雲の切れ間の向こう側
ただそれぞれに漂うのみ
あなたによせて
秋風を想う
どうぞあなた
安らかな心待ちでいてほしい
いつもいつでもいつまでも
そんなに深くも無く
そんなにも浅くも無く
むずかしくも
かんたんでもない
決めるのはあなたであり
極めるのはあなたでいて
決めないのもあなたであり
また極めるのもあなたでいて
ただただ今が在るのだろう
いまが在るからあなたが在る
あなたが在るから私が在る
在るから在るので
在るので在るから
あなたが在るから私も在る
みんな在る
いつも在る
それでよかった
それがよかった
そしてよかった
みんなで幸せで在る
風は今日も
あなたの頬を優しく揺らすだけ